第117回目 ノビル
みそ汁の具や薬味として旨い生き物 ノビル
ノビルは、草原や道端で普通に見られるよね。
日本では北海道から沖縄までの山野、土手、道端、畦道や堤防上
など、丈の低い草が生えているところによく自生しているよ。
鱗茎は径15mmほどの球形だよ。
葉は2~4個が根出し、長さ20~30cm、幅2~3mmほどの線形で、
断面は三日月状の中空なんだ。
花茎は40~60cmで葉がつかず、先端に散形花序をつけるよ。
花は白~淡い紅色、花被片は長さ4~6mmの卵状長楕円形で、雄
しべが花被片より著しく長いんだよ。
ニンニクのような臭いがあって、鱗茎や若芽を春の野草として食
べられるよ。
野生のノビルを採取する際には、有毒植物のタマスダレ(ヒガン
バナ科)の葉に似ているから、間違えないように注意だよ。
ノビルの鱗茎は白い色をしているが、タマスダレの鱗茎は茶褐色を
しているので見分けることができるよ。
タマネギに似た香りと辛味があって、アサツキとかよりも鮮烈な
香味を持っているよ。
収穫後、時間が経つと辛味が強くなって、香りも悪くなるよ。
休耕地など土壌の養分が十分な場所で育つと、鱗茎がピンポン玉
程の大きさになることがあるんだって。
鱗茎は酒の肴として生や、味噌汁の具や薬味としても使えるよ。
一年中採取して食べることができるけど、一般的に春が旬である
とされているよ。
みそ汁の具や薬味として旨い生き物 ノビル
第117回目 ノビル 完