第111回目 ハダカデバネズミ
裸のように見える生き物 ハダカデバネズミ
ハダカネズミは、非常い細かい体毛しか生えていないからまるで
裸のように見えるんだよ。
顎につくほどの長い前歯が2本飛び出ているんだ。
ハダカデバネズミは地中で生活していて、体温調整機能をもたな
い変温動物なんだよ。
アフリカのサハラ砂漠より南に分布し、穴掘りが得意だよ。
冷えてくると密集して、お互いの体温で温めあう性質があって、
とくに、体が小さくて冷えやすい子供を温めるために群れのメン
バーの一部が「ふとん係」になって密集するんだよ。
ハダカデバネズミの群れにはヒエラルキー(段階的組織構造)があ
って、頂点に君臨するのは、群れに一匹だけの女王なんだよ。
その下に複数の王様や兵隊、そしてたくさんの働きネズミたちが存
在するんだ。
普段は穴を掘ったり掃除をしたり、食料を集めたりする働きネズミ
たちの一部は、子供の養育期間になると一時的にふとん係の仕事を
するようになるんだよ。
肉のふとん、として何匹も積み重なって、ぞ動きながら子どもたち
を保温するんだ。
ハダカデバネズミは全長7~11センチメートル。
特徴は、上唇と下唇を突き破って門歯が生えているように見える
ところだよ。
ハダカデバネズミはコロニーを作り、群れで暮らしているよ。
もちろん穴の中とはいえ安全とは限りません。
天敵のヘビが現れたり、巣が壊れてしまうこともあるからのんび
りしていられないので、それぞれの役割と階級が設けられている
んだよ。
ハダカデバネズミが研究者たちから大きな関心を寄せられているよ。
もっとも大きな理由としては、その寿命の長さが挙げられていて、
30年という寿命は通常のネズミの10倍以上で、小さな身体にもかか
わらず犬や猫よりも長生きなんだ。
このメカニズムが解明されれば、医療分野に大きな革命をもたらすこ
とになるかもしれないんだよ。
裸のように見える生き物 ハダカデバネズミ
第111回目 ハダカデバネズミ 完