第91回目 テナガエビ
細長い手を持つ、オスは体長の1.8倍な生き物 テナガエビ
体長10cmほど。朝鮮半島南部、中国北岸、台湾、本州、四国、
九州に分布するよ。
細長い手を持つ、オスは体長の1.8倍に達するんだよ。
温暖な地方の淡水や下流・汽水域の河川、湖沼に生息。
夜行性で、昼間は石の下や護岸の穴やテトラポッドの下、水草の
茂みに隠れているよ。
曇って陽が照っていない時であれば昼でも活動し、姿を確認する
ことができるんだよ。
縄張り意識が強くて、他の個体と遭遇すると戦って排除するよ。
あまりにエサが少ない環境下では、共食いをしてしまうことも。
食性はほぼ肉食性で、水生動物や魚の死骸、イトミミズなどの
有機物を食べるんだ。
藻類などを食べることもあるけど、飼育下で動物性のえさが少
ないと共食いもするんだよ。
繁殖期は5月から9月までで、夏に多く産卵するよ。
小卵多産で、メスは直径1mm足らずの卵を1000 – 2000個ほども
産卵して、腹肢に抱えて孵化するまで保護するんだよ。
テナガエビ類はほとんどが両側回遊型で、幼生は海、少なくとも
汽水域まで降河しないと成長できないんだ。
孵化した幼生は川の流れに乗って海へ下り、植物プランクトンや
デトリタスを食べて成長し、1ヶ月ほどで体長5mmほどの稚エビ
になるんだよ。
稚エビは川底を歩いてさかのぼり、以降は淡水域で過ごす。
寿命は1年から3年ほどで、環境による個体差はかなりあるよ。
2~ 3年生きているものは、大きさが20cmくらいなんだよ。
また、オスの方が長生きするんだって。
細長い手を持つ、オスは体長の1.8倍な生き物 テナガエビ
第91回目 テナガエビ 完