葉を閉とじて虫をつかまえる生き物 ハエトリグサ

第51回目  ハエトリグサ

ハエトリグサは、「虫を食べる植物」だけど、虫だけを食べて

エネルギーを得ているのではなくて、基本的には光合成能力が

あって、自分で栄養分を合成して生育する能力があるんだよ。

静かなるハンターハエトリグサは、園芸店でよく見られ

るよね。

虫が葉の内側に生えるトゲに2回続けてふれたら、葉をパタンと

閉とじて虫をつかまえるんだよ。

ハエトリグサを手でふれると、葉が閉じるからそれが見たくて何度

も閉じさせるとつかれて枯かれてしまうことがあるんだよ。

ついついやってしまいがちだから気を付けよう(^^)/

ハエトリグサはアメリカ南東部にある湿地帯にのみ自生する湿地性

植物で、冬は落葉して休眠する宿根性の多年草です。

捕虫葉(ほちゅうよう)と呼ばれる葉の内側には、センサーの役割

をする小さな感覚毛が3〜4本あって、この感覚毛で、約0.5秒の速さ

で葉を閉じるんだよ。

捕らえた虫を酵素が含まれた消化液で溶かして、約10日間かけてゆ

っくりと吸収していくのが特徴なんだ。

自由研究で実験する場合も、ごく少量ずつ試してみるとよいかも。

園芸店やホームセンターなどで食虫植物を見かける時期は、春に

出た新芽がある程度成長した夏です。

夏のコバエ対策にハエトリグサを置くかたも多いようだけど、ひと

つの葉が開閉できる回数は4〜5回くらいなんだよ。

コバエ退治に購入するのは、あまり効果がないかもね。

ハエトリグサっていう名前だけど、積極的に虫を捕まえるわけでも

ないんだね。

        第51回目  ハエトリグサ  完