第84回目 トノサマバッタ
殿様だの大名だのえらそうな名前の生き物 トノサマバッタ
トノサマバッタはバッタの中でも最大級のバッタで、別名「ダイ
ミョウバッタ」っていうんだ。
トノサマバッタの大きさ5㎝前後で、メスは1㎝程大きい場合が
多いんだよ。
トノサマバッタの生息域は、日本全土で北は北海道から南は沖縄
までどこでも見ることができるよ。
生息環境は田畑、草原、河川敷などが主で、東京近辺では河川敷
に多いみたい。
トノサマバッタの特徴としては飛翔力やジャンプ力が優れている
ことなんだ。
自分の体長の数十倍以上もジャンプして、その距離は50メートル
に達する場合もあるそうだよ。
トノサマバッタの平均寿命は2ヵ月~3ヵ月程度とされています。
トノサマバッタには緑色と茶褐色の個体があるけど、色の違い
だけで同じトノサマバッタなんだよ。
通常の場合トノサマバッタは「単生相(孤独相)」で単独行動
をしているんだ。
時には群生相となり数万匹から数千万匹もの大集団となること
があって、空が暗くなるほどの大集団が、あらゆるものを食い
荒らして、通り過ぎた後には何も残っていないんだよ。
この群生相の時のトノサマバッタは、かなり攻撃的な性格とな
って、仲間同士で共食いもするんだよ。
大集団になるのは、日本では殆ど起こらないけね。
トノサマバッタは、一年に2度産卵するよ。
一度目の産卵は夏の初めで、二度目は秋だよ。
一つの卵鞘の中には50個~100個程度の小さな卵が入っている
んだよ。
夏に産んだ卵は1か月程で孵化しますが秋に産んだ卵は孵化せ
ずにそのまま越冬するんだ。
成虫が見られるのは 7 ~ 11 月ごろ。
人の気配に敏感で、そばで観察するのはけっこうむずかしい。
殿様だの大名だのえらそうな名前の生き物 トノサマバッタ
第84回目 トノサマバッタ 完