第59回目  オニヤンマ

鬼のような怖そうな顔の生き物 オニヤンマ

 

 

森林や林縁部の小川や湿地の近くや林道、時には住宅地を旋回

することもあるよ。

幼虫は大きな河川よりも、支流や水田近辺の水路にいて、水底

の泥の中に潜んでいるんだ。

生息地は北海道から沖縄までの日本全国なんだよ。

 

日本最大のトンボで、頭部から腹の先端までは90~110mm

メスはオスより大きいよ。

成虫は6~9月頃に発生して、自然の多い地域、山頂付近や丘陵地

の林道などでよく目撃されるよ。

 

都市部だと車道や歩道に沿って飛行する姿を見かけることができ

るのでは。

オスのナワバリにメスが入ってくると、オスがメスを捕まえて交尾

をするよ。

交尾後は、メスは小川や水路など水際ぎりぎりの浅い水底の柔らか

い泥や砂の中に産卵するんだよ。

産卵から1ヵ月ほどで孵化する。

約10回の脱皮をして、3~5年かけて成長するよ。

夏の夜、泥をかぶった幼虫は羽化をするために水面上の石や杭

などに姿を現わすよ。

 

成虫はガ、ハエ、アブ、ハチなどを空中で捕食するんだよ。

強力な顎をもっていて、指を噛まれると血がにじむくらいの傷を

負うことがあるから注意!

細い手足を使って捕まえ、先端には釣り針のような返しがついて

いるから、獲物が動くほどに深く食い込んでいくんだよ。

幼虫は水中のミジンコ、昆虫、小魚などを捕食するんだ。

オニヤンマとは、鬼のような怖そうな顔と、体の黒と黄色の模様

が鬼のつけるふんどしを思わせるからだといわれているよ。

 

東京都では絶滅危惧II類に分類されているんだよ。

日本に生息するトンボのなかでも最大の大きさを誇るオニヤンマ。

最大の敵はスズメバチなんだけど、オニヤンマは、スズメバチに

襲われると、体当たりで応戦するんだよ。

強力な顎で噛みつき、弱った相手を平然と食べてしまうこともある

そうだよ。

 

         第59回目  オニヤンマ  完

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